James Records

オルタナ・インディー・ポストロックなどの新譜から過去の名盤まで。

マリーゴールド / あいみょん(2018)

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僕のバイト先では鬼のようにあいみょんが流れます。なので僕はその辺の女子高校生並みにあいみょんに詳しいです。

 

正直思ってませんか。「奇抜な名前の割りに曲普通じゃん」と。僕もそう思っていたし、そう思うのも仕方ないなと思います。

しかしマリーゴールドを鬼のように聴かされた今、僕はあいみょんファンになりつつあります。

この曲を一言で表すと「普通」。普通に良いメロディに普通に口ずさめる普通に良い歌詞。普通に王道なコード進行。ABサビ繰り返す普通な構成。普通なアレンジ。普通に上手い歌。どこを取っても普通。

 

数日後、この曲の普通さに惚れている自分に気づきました。なんて潔いんだと。普通な曲の中になぜこれほどまでに多幸感を詰め込めるのかと。

調べてみればあいみょん小沢健二スピッツなどの良質なポップスに触れて育ち、自身のルーツとしているのだそう。今のヒットチャートには、確かに「普通に良い歌謡曲」が足りなかった。そこを狙ったかどうかは別として、普通で勝負して普通にヒットを勝ち取ったあいみょんは普通にかっこいいと思う。

 

普通がもはや普通ではない昨今、普通を貫くというスタンスを示したあいみょんは普通に生きる女子にとってとても輝いた存在となることでしょう。

 

普通ばっかり言ってすみません。でも直接会ったら伝えたいんです。

あいみょんさん、普通にファンです」と。

Icky Mettle / Archers of Loaf (1993)

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誰か一緒にピザ屋で働きませんか?

今なら紹介料3万円が僕に入るのでお勧めです。

 

Archers of Loafは90年代のUSインディーシーンの一角を担っていたバンドで、一部ではPavementやBuilt to Spillと肩を並べるほどと称されていたらしいです。にしてはあまり名前を聞かないですね。めちゃくちゃいいバンドです。

 

このアルバムは彼らの1stアルバムにして、ファンが口を揃えて最高傑作と称される作品です。自分はこのアルバムしか聴いたことないんですが1曲目の「Web in Front」から名作であることを確信させられました。


Archers of Loaf - Web in Front

ローファイな音像にしょぼめの演奏、ナイスメロディなど同時期のローファイバンドとの共通点が見受けられるんですが、ザラザラに歪ませたギターや野太いボーカルからはペイブメントのような捻くれたマインドの音楽とはまた違った何かを感じます。割とパンクとかからもルーツがあるのかなと思います。

 

ペイブメント然り、こういうバンドは演奏が下手くそだとネタにされてますが自分はそうは思いません。しょぼくてルーズな演奏を成り立たせるのって本当は難しいことなんだと思います。狙ってやってもいやらしい感じが出そうでできない。勢いと熱量任せでもだめですね。センスと繊細さと普段の生活の賜物だと思います。本人たちがどう思っているかは知りませんが。

アナログフィッシュ / アナログフィッシュ (2004)

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ピザ屋でバイトしてるんですが注文来なすぎです。誰かお願いします。サービスはしませんがチップはください。

 

アナログフィッシュの1st。

アナログフィッシュほど時代の流れに沿って変化していったバンドもなかなか無いですが、自分はやっぱり1stが好きです。

 

ガシャガシャしたギター、どこか間が抜けているが悲痛なボーカル。何かが明らかに足りていない音の層が、詞の虚しさをそのまま表しています。それでいて全曲シングルでカットしていいぐらいメロディがキャッチー。リズム隊のアレンジも無駄なく完璧。こういうのでいいんだよね。

 

夕暮れ

 

気になった人は1stから順を追って聴いてみてください。あとピザの注文お願いします。